ミュージカルサークルEM2019年度1年生公演『The Nocturne Before Christmas』で脚本演出を務めさせていただきました渡邊樺音です。
ご来場いただいた皆様、誠にありがとうございました。
今回、物語のテーマとして「人間賛歌」を扱いました。
私にとって本作品は初めて執筆した脚本となるのですが、人間賛歌は私が昔からずっと描きたいと思い続けていたテーマです。むしろ人間賛歌を描きたかったからこそ、今回脚本家として手を挙げさせていただいたと言っても過言ではありません。
人間とは何なのか。他の動物とは一体何が違うのか。
私はその答えを「選択できる」ことと本作で回答しました。
人間は他の動物とは違い、善悪の区別をつけようと悩む生き物です。
何が正しいのか、悪いのか、どんな自分になりたいのか。
答えはない、あるいは人それぞれであるものに対して人は悩み、それでも自分たちの在り方を選択しようと足掻きます。
天使のように完璧な善ではなく、また悪魔のように完璧な悪というわけではない。それゆえにどんな存在にもなれる、なることを選択できる人間。そんな人間の眩しさを本作から少しでも感じ取っていただければ幸いです。
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最後に。
1年生だけで全てをやり遂げなければならない本公演。
人数も少ないためキャストがスタッフと兼任せざるを得ず、寝る時間を削ってなんとか稽古場の時間を確保したり、スタッフも初めてチーフとして仕事に責任を負うことになって悪戦苦闘したりと、本当に苦難の多い1ヶ月半でした。
それでも、お客様に今私たちのできる最高をお見せしたいというその一心で、何度も話し合いを重ね、最後の1秒まで諦めず舞台を作り続けました。ともに歩んでくれた座組の皆、助けを求めれば何度でも全力で助けてくださった先輩方、そして私たちの公演に足を運んでくださったお客様の皆様のおかげで、なんとかこうして終演まで漕ぎ着けることができました。
また、私にたくさんの作品に触れる機会を作ってくれた両親、私の作品を好きだと応援してくれた友人や先輩、観に来てくださったお客様方。
舞台を作って良かったと思えるのは皆様のおかげです。
1ヶ月半に渡り、ありがとうございました。