【番外公演】終演挨拶 脚本演出 有賀実知

ミュージカルサークルEM番外公演『里子ちゃん!?』が無事に終演致しました。

ご観劇頂きました皆様、また、クラウドファンディングも含め様々な角度からご支援頂きました皆様、本当にありがとうございました。

この公演は、EMというサークルの公演として制作面でも、脚本演出面でも、もっと出来ることが沢山あるのではないかという思いから“規格外”の公演を行いたいということを目標に行ってきました。主宰としては未熟な部分が多くある1ヶ月でしたが熱意ある役者達と、それぞれが技術を磨いてきた頼もしいスタッフ陣に支えられ、なんとか皆様にお見せすることができました。番外公演に参加することを決めてくれた座組みメンバーには感謝の気持ちでいっぱいです。

『里子ちゃん!?』という作品は、人生に挫折した主人公の里子ちゃんが、仕事を辞め故郷に帰る物語です。逃げ帰ってしまえばそれでめでたし、ではありません。都会にも田舎にもどうしようもない“やるせなさ”はついて回ります。それでも、里子ちゃんは本当に自分が息ができる居場所を見つけ、ふたたび歩み始めます。

現実はそううまくいかないかもしれません。私にはまだ、どうしたら里子ちゃんのように生きていけるのかわかりません。

でも、『里子ちゃん!?』という作品で日々の生活の中にある、孤独感や虚しさや寂しさを少しでも掬い上げ、その気持ちを物語にしてあげられたら、毎日を生きる張り合いが何か少しでも変わるのではないかと思ったのです。私はこれから、里子ちゃんと梅先の皆に励まされながら生きていこうと思います。

里子ちゃん達の声援が、お客様の心にも届いていれば嬉しいです。

2018.12.5
有賀実知